原宿を歩いていると

May 9, 2009

毎朝、代々木公園を廻ってから駅前の僕らの事務所に行く。そうしている内に公園のホームレス(公園のブルーテントのキャンパー達)の数人とも友達になった。

週末、絵の教室をやってる若いカップルや、最近白テントで花生けてるアーチィストのおじさんやアルミ缶を毎日つぶしてアルミ地金屋に売って生計を立ててるまじめなおじさんや、それぞれ新緑の木々の下で暮らしている。

しかし今回紹介する原宿ならではの人は、駅前で雨が降りそうになると登場する傘売りのおじさん=レインマンと呼んでる黒人のおじさん。ここ3年ほど僕は傘を買ってあげている。一見怖そうでマイクタイソンみたいな顔してるが笑うとニコっとしていい奴。

彼は15年以上原宿で生活している。日本人の奥さんがいて子供をとても大切にしている。始め日本に来たときはTシャツやポスターを売っていたそうだが雨のたびに駅前に現われて傘を売って楽しく暮らしている。

彼によるとこうした生活をしていると人間が見えてくるそうで、良い人と悪い人が直感的の解るそうだ。まあ黒人の寅さんみたいなものだと思う。そうだレインマンには三輪自転車のアンブレラ号をプレゼントしよう。

彼の友人の歌手でパーフォーマーのスティーブンヘインズと5月12日にSMOKEサンバナイトをやろうという話になった。またスティーブンのお兄さんアルはバスケがうまくて東京アパッチのコーチをやったりDJやってくれたりする。

竹下通りでアクセサリー屋をやってるオーストラリア人の友人も20年近く原宿のストリートで仕事をしてきた。彼も素直で良いやつ。

あと夜更けに表参道で人気のない通りを歩いているとユダヤ人のモーリスに会う。街の科学者である彼は何時も自転車で移動していて、会うと何時も議論を吹っかけてくる。

20年以上前に僕が特許の翻訳をする会社をしていたとき、彼は働いてくれた。そのとき以来で会うと科学の発明の話をしてくる。最近特許が高くで売れて大金が転がり込んできたらしいが生活は相変わらず、自転車で表参道でナンパしている。日本の若い女の子が好きらしい。

こうして僕が寄り道をしながら歩いているといろんな人が集まってくる。気の利いた冗談を言おうとしたり、ここは明治神宮前の参道だから悪いことはしてはいけないと諭すお説教おじさんをしたり、まあ僕も相変わらずの生活をしているのだなあと思う。

そして良い奴というのはどこにでもいるものだ。あと原宿はやはりケヤキの並木が良い。集団でぞろぞろと歩かないで、寄り道したり僕らがやってるスモークで一服なども。

ついでにシェーキーズのビルは原宿で一番古くからある店が持っていて、そこは奥に骨董品屋がある。ここの人も東京人らしいいい人で話し込んだりする。こんな風に歩くと原宿も良い。今日も雨が降ってきたのでレインマンに会いに行こうか。

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