キュレーションに未来があるか?

August 12, 2011

最近、新聞を読みながら、ああ世の中おかしいなあ。変な方向に行ってるなと言うことが良くある。

親が子供を平気でいじめたり、殺したり、子供が親にひどいことしたり、常識が破壊されている。また、夜中にNHKで日本が戦争に向ったいきさつや、歴史の裏話についての番組を見るにつけ、日本人の集団としての意思の決め方などにも弱さが感じられる。また、大企業が何か問題を起こした時の釈明にも、びっくりするぐらいよそよそしさが感じられ、モラルやコモンセンスは何処に行ってしまったのかと思う。

そこには、基本的に、体面やお金での損失を避けることが経営であり、善悪の基準は見つけにくい世の中に成ってきたことが良くわかる。そこで、宗教や、神様が見ていると言う、自然崇拝にも繋がるような、善悪の基準が以前はあったが、最近は拝金主義が先ずあり、金融中心の資本主義が大きく社会を牛耳っている様だ。

すると僕の好きな犬はモノであり、犬を殺すのは器物損傷になってしまっていると言う、まさに世も末の資本主義末期の価値感を呈している様だ。その延長に親が自分の子供にご飯をあげないで殺しちゃうなどと言うことをする、今まで聞いたことも無い犯罪以前の罪というものが報道される。自然に生きていて、善悪やモラルや常識について考える事ができないかと言うことを疑ってみると、明治以降の輸入した概念としての、コモンセンスと常識のズレ、日本の善悪の基準とモラルの元が違っていること。

議論をして物事を決めると言う民主主義の前提条件の欠如などがあるけれど、ボクは先ず、奇麗か汚いか、美を基準にすることがもう一度求められるのではないかと思う。そんな汚い言い訳はいけないとか、見苦しい言い訳をする人を見るにつけ、美を基準におく事の延長にこそ、現在忘れ去られている、そもそも何が基本かの問題意識を掘り下げることができるのではないだろうか。

プロデュースや編集と行った組み立てだけでなく、ともするとこうしたことは、とかく会社が上手くいくー損失が少ない様にーという目的の為に全てが動いていくことになってしまい、そもそもどうすべきかなどまるで考えずに動いてしまう。

そこで美意識を持って全体を考えて動かしていくと言う視点、すなわちキュレーションが必要に成ってきているのではないかと思う。これをアート理論や画商達だけの概念ではなく、社会のリーダーシップに対しても必要な要素と考えて、僕らの自由大学でキュレイション学として、やり始めて来ると、同じような考えを持った若い人達が集ってきた。

教育の改革など言わなくても学びの視点を変えて、違った方向からも学ぶことを考えたみようという、数字と合理性だけが真理であるかのような教育からの脱皮が自然に起きてきているのだと思って嬉しくなる。キュレーションという美意識と理念を基準に物事を組立てることはもしかして未来を再生することに大いに役立つかもしれないと思う。

宗教にかわる役割を、きれいに生きよう、奇麗に物事を組立てようと言う欲求が担ってくることができるか?と考えてみる。それにはもっと深く考えて、もっとスキルも磨き、此の道を掘り下げてみなければいけないと思う。

8.18 PEDAL DAY & 8.20-21 BEYOND THE HORIZON.

August 11, 2011

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黒崎輝男とクルーが立ち上げたイベントの紹介です。

*PEDAL DAY
日時:2011年8月18日(木) 14:00〜23:00
 (雨天決行、プログラムによって中止。荒天中止。)
会場:代々木公園並木道/WIRED CAFE<>FIT
主催:Pedal Life Design 実行委員会
共催:Bicycle Ecology Japan/Bicycle Film Festival TOKYO

昨年の8月18日に自転車乗りたちによる情熱と愛と希望が、
代々木公園を熱く包んだPEDAL DAYが今年も帰ってきました。

今年のテーマは「PEDAL POWER」。
自転車乗りたちのもつ勢いとパワーで東京から日本を元気にすべく、
昨年の代々木公園ステージ前広場から同公園の渋谷側入り口付近の並木道と
WIRED CAFE < > FITに移し、開催します。

是非、東京の自転車文化の波を体感しにきてください。
続々と決まっていくコンテンツの詳細はpedallife.com へ。


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*BEYOND THE HORIZON.
日時:2011年8月20日(土)、21日(日)
場所:HEARTQUAKE Base Camp ARABAMA CAFE
主催:ARABAMA復興クラブ

2011年3月11日東日本大震災後、多大な被害を受けた仙台市若林区の荒浜エリアに地元の方の協力を得ながらベースキャンプを作り、震災に学び、今後の復興そして生き方、未来の社会について考え、実行し、作り上げていくことを目的に活動する「HEARTQUAKE」プロジェクト。

それらプロジェクトの活動をサポートするメンバーシップクラブ「ARABAMA復興クラブ(荒浜復興クラブ)」のキックオフイベントを「BEYOND THE HORIZON.」と題し、行います。

8/20に現地に赴き、夕方からキャンプファイヤーを囲み、音楽を楽しみながら食事をし、翌21日には音楽ライブ、ワークショップなどが行なわれる予定です。また東京を18日に出発し、仙台を目指し自転車で走る「Road of Hope」のゴールも祝います。場所はもちろん、仙台若林区の荒浜。クラブに入って日本の新しい未来を東北から、創りだすために。

※「BEYOND THE HORIZON.」への参加には、ARABAMA復興クラブへの加入(メンバーシップフィー3,000円)が必要です。詳細は「HEARTQUAKE」ウェブサイト内「BEYOND THE HORIZON.」ページへ

[Road of Hope to TOHOKU]
「PEDAL DAY 」「BEYOND THE HORIZON.」二つのイベントは東京-仙台間約400kmの自転車グループライドによって結ばれます!その名も「Road of Hope to TOHOKU」!8月18日(木)「PEDAL DAY 」からスタートし、8月21日(日)「BEYOND THE HORIZON.」二日目にゴール予定!

詳細はHEART QUAKE PROJECT :
http://www.heartquake.jp/ja/project/bth.html

3月11日以降、何が変わるのか、何が普遍なのか。

August 5, 2011

毎日、モノを考えて、歩いている僕らにとっては、今年の3月11日は一つのきっかけに成ったのは確かだ。

キリスト教徒でもないボクは、ボランティアだとかチャリティーと言うことを口にしないでも、普通に、大自然の災害、大雨や、地震や津波などで被災して、運悪くなくなった人などに対して、それもさも自然に振る舞いできるだけのことを静かにやるものだと思っている。

そのあとの原子力発電所の放射能汚染の話は、日本の会社組織や、公的機関のガバナンスと意思決定の流れのことを考えさせてくれる。とにかく一体全体どうなってんだと考えざるをえない情況が出現したのは確かだ。

自分なりに把握して解釈し納得してから動きたいボクとしても、震災以降みんなで頑張ろうと言うのも、何をするかの身近な身体に近いところでの行動までイメージできないと空回りしてしまう気がする。

そこで神戸の震災の時は建築でしかお手伝いできなかったので、今回はすぐに東北に出かけていった。破壊と創造は隣り合わせ、目を覆うばかりの情況に接して、不思議とボクはインスピレイションとエネルギーがわいてきた。

何故だろうと考えると、震災以前の日本の状況にどうも気持が悪く居心地が悪かったことがある。地方にいけば都市の町並みの汚さ、こんなところにこんなものを建てて奇麗じゃないなと思っていたし、このままでは未来は難しいなと思っていた。そこで大震災。本来、大きな、災害は歴史的にも常に起きてきた。

これをきっかけに、静かに、今までの文明の発展と思われることを、再考し、これを機会に再出発することを考えるべきではないかと思う。少なくともその考えの上にいろいろな創造力を生かしていくべきではないか、その方が未来をみることができる。

大切なことは未来社会に対するビジョンを持てるかであり、それは決められた問題を解決する能力と言うよりは、思想を持ち独自の創造力でありイメージ力ではないだろうか。次には、そこを育てる教育が大切になってくる。

ボクが考えた自由大学のシステムは、今までの教育システムを補完していける可能性がある。自発的に学ぼうという力は、社会の要求を自然に受け入れて学びを補充する。そうした普遍的に学び続けるシステムは、それ自体ソーシャルネットワーキングのように、未来の社会を善い方向にもっていく力になるかの試みになっている。

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