archives

think

April 16, 2008

Pictures tell more than words

昼にミラノに着き、友人のアーティストの家に向かった。サローネのこの時期はホテルが一杯なこともあり、最近はエマヌエルやタニアの家に泊まって、そこを拠点に動くことが多い。

今回泊めてもらったサラは21世紀美術館のオープニングで、金沢に招待されたこともあるアーティストで、そういえば今度は青森に行くと言っていた。

コルソコモのそばのレストランでお昼を食べて、その近くで小坂竜さん/橋本夕紀夫さんがお風呂のデザインを展示していたのでそれを覗いた。

日本の企業は、ミラノで展示してそこで取り上げられる事がデザインで認知されることにつながるのを見せてきた。ここから一歩進んで、もっとイタリア人に普通に評価されるようにするには、日本人が溜まっているギャラリーだけで行うのではなく、少数の日本人とたくさんの外国人が集まれるような環境でできると良い。

夕方、家具屋でフィリップ・スタークと会った。彼は30年ほど前、日本で始めてオリジナルのシリーズを僕と作った。奥さんをこれが新しいワイフだよとユーモラスに紹介してくれ、この男とは京都で一緒に泊まったんだと奥さんに僕の事を紹介した。

これは昔、京都に行った時、俵屋で同じ部屋に泊まった時の事を言ってるのだが、奥さんは慣れたもので「お話は聞いてます」なんて答えて洒落てて良い感じだ。スタルクの奥さんは代々知ってるが、今は彼女とパリに移って2人でうまくやっているらしい。

そして改めてスタークがこの30年間でデザインを面白いものにしてくれたのだと思った。昔とは状況が変わり、物事をマスで見る事は大切だと思うが、まずその元には誰か個人の力があって、そこを起点として社会が動いていくのも確かだ。

彼はデザインの仕事からリタイアすると言ってるが、彼はいつも所謂デザインというものを否定し続けてきたのだ。

彼とは仕事の関係の前に、友人でありたいと思って接してきた。彼はその表情やジェスチャーや服装や間の取り方で、言葉以上のものを表している。あとでゆっくり話そうといって、奥さんから洒落たカードをくれた。古い友人は良いものだ。

その後、今晩はどのパーティーにいこうかと思っていたら、タニアが連絡をくれた。古いパラッツオで行われている、ピーター・グリーナウェイによる最後の晩餐を題材にしたアートイベントが絶対特別だから来るようにとの事だった。これは壮絶なスケールで、グリーナウェイの映画と演劇の才能が総動員された凄いもので感動した。

会場はミラノ市中の文化人が集まっていた。日本と違って名刺交換などなく、ひたすら良い雰囲気だった。グリーナウェイの空間表現の力は言葉を超えていた。

◀ フィリップ・スタークが2年後に引退する | MAIN | サローネの頃のミラノ ▶

twitter