Portlandにみんなで行きます

July 22, 2008

7月27日からポートランドとサンフランシスコとその周辺のシリコンバレーの企業などを廻るスクーリングパッドのツアーがある。

このツアーでは、これらの地域で勃興した、創造階級やクリエイティブ企業での働き方を見学する。また、IID 世田谷ものづくり学校と提携するポートランドの学校PNCAで学び方、CSA (Community Supported Agriculture)など、今ではオーガニックなレストランや地域の産物も当たり前の状況のこの地域での食べ物を体験する。その他、エコ建築の見学など盛りだくさんの内容で、僕らしかできないツアーだと思う。

今出ているJALの機内誌で、村上春樹が何故か2つのポートランド(もう1つはメイン州に在る)が全米で最も注目されているかというような特集をしている。またHUGEなどいくつかの雑誌が特集を組んでいた。これは一体どういう事だろう。何がポートランドを延ばしてきたのか。アップルのスティーブ・ジョブズもナイキのマーク・パーカもここだ。

ポートランドはまず食べ物が良い。ヒギンズやオークランドのアリス・ウォーターズのレストランに予約入れたりと、今回はまず食べ物から入った。

次にスポーツ企業。Nike、Adidas、Columbia Sportsなど、全米のスポーツ文化の中心的な企業が100万人ぐらいしかいない小さな街の付近に集まっていて、スポーツ文化が根づいている。会員制のMac Clubなどでは、野球場、プール3面、バスケットコート、テニスコート12面、そしてジムからなる巨大な施設で、幅広い年齢の人が使用している。スポーツと暮らしと働き方が繋がっている。Nikeでは本社をキャンパスと呼び、学ぶこと、アイディアを開発することを中心に据えている。

デザインや広告と建築との繋がりも面白い。ワイデンアンドケネディーの本社は古い冷凍ビルを改造したもの。またインディーズ系の事務所も緩くて良い感じだ。こういった状況からサンフランシスコのアップルの本社などの会社が思い思いの環境を作り、個性的な社員が集まるように競っている。この辺は日本の企業も参考にしても良いと思う。

次に今回の旅行でのセッションについて。倉庫をデザインとアートの学校に改装したPNCAは、最も人気と収益が伸びている学校の一つだ。ここでのセッションでは建築家が改装の経緯を話す。ワイデンの中での特別セッシオンはジョン・ジェイに頼んだ。またPeople's Emperorという文化評論で日本の大佛次郎賞を取った作家や中日ドラゴンズでプレーをしてたスコットアンダーソンが、日本のプロ野球の事を喋りに来たりする予定だ。その他、100件ぐらいお店が集まっているファーマーズマーケットに行き食べ物と働き方について話したりもするの面白い。

その他、ナイキやアディダスでデザインしてる奴らとパーティも行う。ホテルはACE HOTELに泊まりここを拠点に色々と活動する。またポートランドには僕らの友人で、アーティストやデザイナーに絶大な支持を集めているCompound Galleryというギャラリーのオーナー、カツさんがいる。僕の実弟も20年以上住んでおり、日本庭園を守る為のソサエティーの理事や不動産開発など色々なことをして活躍している。

兎に角、昔はポートランドがこんなになるとは思はなかった。もしもアメリカが変わるとしたら今までの価値観と権力の中心のイーストコースではなくこうした地域の緩い感じから革命が起きるのだと思う。そういえばワンブロック丸々という、全米で一番大きな本屋パウエルもある。本の並べ方、編集機能が優れていてセレクトも凄く、バークレーの前の本屋と共に参考になる。僕らのライブラリーの参考にしたい。

旅を通して、人と会ったり喋ったり食べたり歩いたりして色々と吸収する。今度のように自転車にも乗って廻るのも良い。こうした事がみんなとできたら本当にご機嫌だ。

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