クライアントとユーザー

November 28, 2008

前から言ってきたことだが、今度のアメリカの大統領選挙では選挙の後援会と選挙の投票者が重なってきたということがある。今までは選挙の後援会長はお金持ちの企業か組織の長などであり、彼らが投票者に働きかけるという流れがあった。

依然日本では色々な組合や利権に絡む組織が多いようだが、オバマの選挙参謀は支援者から$30とか$50くらいの金額を寄付してもらい易いような情報とウェブの流れを作り、それらの合計が600億円にもなった。これは投票者=後援者という図式ができつつあるということ。

今度スクーリングパッドのセッションにお呼びする高松聡さんは広告主と消費者を読売新聞上で重ねるシンブンテイメントという試みを10月20日の紙上で行っていた。電通始め広告代理店は、企業クライアントに目が向いているが消費者やマーケットそのものが本当は大切なんだということを新しいシステムを開発して実験しようと言う訳だ。

このまま行くと、禿鷹のような拝金主義型金融業のいる資本主義は破滅しそうだし、社会のシステムが変わらなければいけないと時期にきている。そして時代遅れの社会主義でも偽善的で労働者の名において独裁の危険がある共産主義でもない、創造的パブリックシステムができる過渡的な状況の中に我々はいる。

クリエイティブといっても思想も正義感もないとただの名ばかりになってしまう。勇気を持ってかつ柔軟に創造的な流れを作ることこそが今の時代の創造ではないかと思う。

そして肉食の西欧的なものばかりでなく、日本的なものや東洋の思想をきちんと話して行けるようにすることが大切だと思う。そこでは今までと本質的に違ったものを見る目と新しいことを考えつく才能が必要だ。

決められたことや過去を知識として知っているだけではいけない。その先を見ようと思う。

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