アルヴァ・アアルトとアルテック

February 4, 2009

ヘルシンキにあるアルテックのギャラリーと田舎の工場、そしてアアルトの有名なサナトリウムに行ってきた。最近ここ4年ほど北欧とアメリカ西海岸(ポートランド/ロスのノイトラとシンドラーの家/ベニスビーチの骨董家具屋など)を良く回る。

これらはまるで関係ないようだが一本の糸でつながっている。それにオバマ。まるで謎ときのようだけどボクの中では完全に一つのこと。自然なことだ。

自然とは自ら然るべきこと、あるがまま、大自然の普通さ=Whole Earth のことだと最近よく思う。人工と対比させての自然ではなく人間もその一部としての大きな自然。

アルヴァ・アアルトの30歳ぐらいのデビュー作で一躍彼をフィンランドの建築界の寵児にしたサナトリアムを見に行った。大自然の中で明るいモダニズムに溢れ、アールデコの時代感を持って自然の色彩と夢を建築に表現している空間。なかなかのものだ。アルテックの工場もそんなに大きくないがこの不況の中普通の顔して操業していた。

この作りと丁寧さがこの工場の誇りですと工場のマネージャーが言っているのを聞くと、雪の森の中に明るく輝き続けるモダンでスマートなサナトリウムと共にフィンランドは伊達に教育水準が良いだけではなく、あのリナックスを生み出したライナスやノキアの情報に対する思想はあるべきして生まれたのが良くわかる。

今回の旅行は倉元仁などの若手デザイナーや、環境系コンサルを辞めて農業かその界隈で仕事を友人と始めようというスクーリングパッドからの人達など、小グループで来ている。

フィンランドの人達にとっては、取引先の日本の会社組織はまるで軍隊の様であり、個人の夢や意見を押さえて会社の売り上げの追求する事を宿命のように感じて働いている様に目がいくみたいだ。そして彼らには日本企業は良い意味でも悪い意味でも脅威のようだ。

フィンランドの産業のナチュラルで小さい良さは、規模だけを追求するのでなくインディーズ系の企業発想でやって行く生き方には凄く参考になる。それも試行錯誤しながら、会話を充分にして、近代的で自然なスマートさと暖かさがある。ボクも今度作ったウェブテレビの会社で彼らを色々とお手伝いしようと決めた。

全ては話し合うことから始まるのか? ▶

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