未来のスミカ

October 22, 2011

戦争のあとには必ず平和が来るとは限らない様に、破壊のあとには創造があるとは限らないのが世界の現実。今回の震災にあたっても、仮設住宅が立ち並び、公共の体育館などにも人がいまだに避難している。

僕は、今回の震災後はすぐに東北に出かけて行った。その時、大自然の神様がお怒りになったんだなと感じ、同時に戦後の日本の社会は必ずしも、良い方向には来ていなかったことに対する反省をするときが来たと感じた。そこから乗り越える為に叡智が結集されてくるのだなと思った。

しかしそうはいかずに、何処がお金を出すか幾ら貰えるかはたまた建築資材の買い占めと行った様に、目先の利害と目先の住処を探すのに右往左往。政治や正義はうまく機能しない。日本では独特の民主主義が発達してきたかと思っていたが、そもそも民主主義がうまく機能していない。

これらも含めてここは未来を本質的に考えてみるときが来たと思う。そこで、3月11日以降、すぐに作った一般社団法人ハートクエイクは仙台の若林区の拠点から出発して、雄勝硯や工芸の再生や古民家の復興から始め、農業の再生なども考えて行動をしてきた。

こうして荒涼とした津波に破壊された人間の営みを悲しいとか辛いというだけでなく、こうしたことは戦後にも起きたし過去の歴史で繰り返し起こってきた事と捉えて、きちんと地鎮祭をした上で、どう創造的に良い街を作るかが大事ではないだろうか。

今までの、電信柱や都市計画の美観を損なう行政の弱い所をを認めて、再生すべき東北の街町は電線を地下に埋め、緑が溢れる良い街を作るなど、ビジョンを持って行きたいものだ。

このビジョンを作るべく、10月29日(土)には先ず基本的な思想と情熱の方向を決めるシンポジウムを開催する。国連大学の学長Konrad Osterwalder氏には、現在世界の置かれている情況と日本の震災以降何がアカデミズムや人類の英知にとっては何ができるか、70億人を超えた世界の人の生き方などについて語っていただく。

その延長には未来の住処は如何なるものか?という疑問をきちんと持ち続けて、それを求めて話をする。香港からAlan Chanというマルチデザイナーを呼び、中国で起きているデザインブームはどのように推移していて未来のアジアのデザインはどうなるかの発表をしてもらう。

またイギリス人で台湾、香港とオーストラリアを拠点に、時の流れるままに、デザイン活動をしているアジアのデザインスターのMichael Youngにも話をしてもらう。彼は、Irresponsible Design(無責任なデザイン)というテーマでエッジをきかせた話をしてくれるだろう。

そして日本からは建築家の隈研吾氏がガレキミュージアム、今回の震災以降、建築が何をすることができるかなどを話してくれるだろう。

世界中の建築家は、この日本の大震災を契機に、いろいろな創造的なプランやアイディアを送ってきているし、日本の若いデザイナーや建築家も、立ち上がってきた。今までの様に、拡大し消費する続ける社会をどのように変えて行くか、真の叡智が求められるときが来た様だ。

天災や破壊のあとにどのような人類の創造性が発揮され、どのように乗り越えられるかが大きなテーマだと思う。このような事は今回の様な事がないと、なかなか考えてもみないことだった。こうした我々の運命を感じて身が引き締まる。しかし何時の世も捨てたものではない。有能な若者が現れてくれることを期待したい。

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10月29日(土)国連大学にて開催するシンポジウムは、未来のスミカ Projectのウェブサイトからお申し込み頂けます。
未来のスミカ Project


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