新しい価値の後ろの新しいストーリー

March 9, 2009

今、未来の価値観がどこにあるかを考える事を核にMIRAI SOCIETY というインディーズのシンクタンクを作っている。しかし、資本主義が間違っているとかアメリカはおかしいとか、銀行は悪だとかいう事は言わないでおこうと思っている。

なぜならそれは次がどうなるかを予見できない人が現状を壊そうとする時のやり方だからだ。目先の敵を見つけてそれを攻撃する事により自分を浮上させるという手法は旧社会の常套手段。

自分たちにとって何が必要で、何が大切でかけがえのないものか、どこに価値があるのか、それを試験問題を解くように考えても答えは間違った方向に行くように思う。まずはほぐして、その後ろにあるストーリーを充分に考えてみる事。

僕は今、国連大学のカルチャー・アソシエーションで、この大学の意味と活動を飛躍的に向上させるべく、様々な方向からプロジェクトを行っている。青山の国連大学をグリーンで覆ったり、ギャラリーやカフェを作ったり、やはり学問や知性は美意識と文化とともにあってこそ価値が生まれると思う。

去年はスイス人の学長をスクーリング・パッドに呼んで話してもらったが、これからはスクーリング・パッドからもインターンやプロジェクトに参加する人を送り込んで行こうと思う。

世界から見て日本の文化はどう見えるか。ドイツ人の学長夫人は日本の風呂敷を集めていて、これはサステナブルだと言って絶賛してる。これを受けて国連の風呂敷を青山の国連大学やニューヨークの国連の中のショップで売ろうというプロジェクトがある。

こうしたちょっと面白い話は、新しい価値観に基づくポジティブな動きから来ており、これからこうした活動に参加することが生き甲斐の一部となり仕事をしていく人が増えると良いと思う。

実はスクーリング・パッドでしかできないという事がたくさんある。それは今までの日本の社会の政治とコネによる方法とは全く異なる世界で理念と理想を打ち出し、様々な人種の人が集まってやる事だと思う。この事が分かると我が善良な日本人はぐっと国際化できるのだが、こればかりは経験してみるしかないように思う。

未来社会の価値基準について思う ▶

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