自給自足のユートピアを目指して

April 22, 2020

今、石川県小松市の滝ケ原に24ベッドのホステルを、リノベーションで作っている。滝ケ原には羽田空港から小松空港まで50分、空港から車で20分で着く。

Takigahara Farm、Takigahara Cafe、Takigahara HouseというAirbnbで使える場所。漆器のスタジオに続いて、Takigahara Craft&Stay。みんなが泊まれる場所としてのホステル。

これから自然の中に僕が考えるユートピアを作っていきたい。できれば電気もソーラーエネルギーで,コンピューターを動かすのと照明だけは自給したい。また将来はライブラリーを作って、最高の学校を持ってきたいし、音楽のスタジオやスイミングプールも作り、石切場をギャラリーにする。また食料もできるだけ自給できるようにしたい。

母屋には、世界中から誰かが食事をして泊まっている。食費はほとんどかけないけれど、とても美味しくてきちんと
食器やグラスなども良く、周りの農家の人から分けてもらったものなどがうまく料理されていた。

これ以上の贅沢と安心感はないぐらいだ。そして東京とZoomでミーティングしたりして、今の時期、新しい働き方と価値観が体験できる場所になって来た。周りに住んでいらしゃる人たちは皆、お年寄りだけど、いい人たちで、良くしてくれる。今回のウイルスが変える社会、働き方、価値観などの実験場として大切にしていきたい。

そして家具好きでデザインにこだわる僕らのコレクションの家具。

ザッハ・ハデイトのソファーやサーリネンのWomb chair、カステリオー二の椅子。Knolのソファー、ロス・メネズのミルクドロップテーブル、ジョージ・ネルソンのランプ、ブルレック兄弟のデスクランプ、ジャスパー・モリソンの椅子、セルジュムーユのランプ。60’sのアンティークやマークニューソンのデザインのポットや椅子など、みんな知り合いか、知ってるデザイナーのコレクションを集めてみた。

家具好きで、現代のデザインを良く知っている人には、たまらなく贅沢な空間。グレーやブルーの色にもこだわって、微妙な色合いでコンテンポラリーな空間を作ってみた。楽しんで作ったのが伝わる様なデザイン。

全てが値段ではなく、好きなものを集めて、自分たちが信じる今一番の空間。2階はバンクベッドの部屋と2つの独立した部屋。音楽のバンドのメンバーが泊まれる様な4人部屋とスイトルーム。それに別棟の土蔵を変えたナチュラルワインバー。ネオンのサインが可愛い。

そして外は畑と山々。ここにこれから小さな木の家を建てる。自給自足に近い生活ができて、美味しいものを食べ綺麗な水と空気をとって、自由な生活をする。都市を否定する訳ではなく、都市にも行きながらも生活していく。

北陸には陶器や漆器や和紙や色々な工芸がある。ただ今までは古民家再生というと、民芸調になってスキッとしていなかった。そこで今度は思い切り新しいデザインと古い家の骨格を対比させてみた。

そして美味しいものにもこだわり、ヨーグルトなども自分たちで作ってみる。朝は散歩してから野良仕事して、静かに思索したり、じっくり会議をしてみたり、これからの生き方を作っていきたい。

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パンデミック以降 ▶

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